「沈まぬ太陽」より「20世紀少年」
映画「沈まぬ太陽」が公開されました。
日本を代表する航空会社の内幕を描いたとされる大作ですから、航空・旅行の記者という職業柄もあり、「見なくては」の使命感で、ある夜、映画館に向かいました。
と、同じ劇場で「20世紀少年」の最終章が上映されているではありませんか。
とたんに、Tレックスのギターのリフが頭に浮かび、“ともだち”の正体は誰だ? の疑問が湧いてきて、気が付けば「20世紀少年」のチケットを買っていました(笑)。
「沈まぬ太陽」が3時間を超える超大作で、その間ずっと主人公の険しい顔を観ているのが、仕事で疲れた頭には辛い、というのも正直なところでした。。。
原作「沈まぬ太陽」は、1999年に刊行されました。日本航空の内情を描いていると言われたのと、作品自体の出来も相まってベストセラーになり、発売後しばらくして5巻を一気に読破したのを思い出します。
当時は、リアリティがありました。ニューヨークの買収したホテルのことだとか、御巣鷹山での墜落事故の関係者のことなどが詳細に書かれていましたから。もちろん小説ですから、どこまで本当なのかは分かりません。日本航空側は「事実無根」とのコメントを出しているようです。
ただ、小説のことを評論する立場ではありませんが、この小説で書かれている関係者の人心のあり方が現実に近いのであれば、小説としては大成功だと言えるのではないでしょうか。
しかし、あれから10年。日本航空もずいぶん様変わりしました。今や国の管理下に置かれて経営再建中。日本の空の盟主の座は、全日空に取って代わられようとしています。人心のあり方も大きく変わるかもしれませんし、すでに変っているかも知れません。となれば、小説で書かれている内容は古くなっていきます。
熾烈な競争に明け暮れる航空業界では、社員や組合が自己主張ばかりしていたのでは、他社に勝つのは到底無理です。
航空業界だけでなく、社会全体が物凄いスピードで進んでいて、昨日の価値観では今日の物事は語れない。そこまで極端でなくても、それに近いほどの変化を感じます。
「20世紀少年」で描かれる大阪万博の頃の光景は、長閑です。原っぱに僕たちだけの秘密基地を作り、駄菓子屋の研ナ●コ、いや、おばあちゃんは居眠りをしていて。駄菓子屋は今ではコンビニに取って代わられましたが、コンビニの店員さんはなかなか居眠りはさせてもらえないでしょうから。
あ、「沈まぬ太陽」を観なくては。。。







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